菱餅はなぜ三色? 桃の節句と中医学

こんにちは。櫻井です。

今日は、『ひな祭り』ですね。

ひな祭りは、五節句の一つで、別名を桃の節句というのは皆様ご存知の通り。「節」とは季節の変わり目のことで、一年を五つの節日(せつにち)で区切り、節目節目を無事に過ごせるよう厄災を祓い、無病息災を願う行事というのが「五節句」です。

五節句には、一月の人日(じんじつ)、三月の上巳(じょうし)、五月の端午、七月の七夕、九月の重陽(ちょうよう)があります。

節句は「節供」ともいって、季節の節目にお供え物をするという意味もあると同時に、その時期の植物から正気をもらい、邪気を祓い、健康を願うという意味合いもあります。

そのため、一月は七草、三月は桃、五月は菖蒲、七月は笹、九月は菊と、薬用食物が五節句に対応して選ばれています。

ちなみに雛祭りの「雛」とは、小さくしたとか、小さくてかわいいという意味があるそうですよ。

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身を清めて、邪気を祓うお祭り

ひな祭りはもともと中国の古いの風習で、3月初めの巳の日に、水で身体を清める禊(みそぎ)をして、厄災を祓うという行事がそのルーツです。

その風習が日本につたわり、水垢離の代わりに草木や藁で作った形代(かたしろ)と呼ばれる人形(ひとがた)で自分の体を撫でて、穢れをうつし、川に流して厄災を祓う行事へと変化したそうです。

これが今でも各地に残っている「流し雛」の行事です。その後、この人形を飾るようになり、ひな祭りはできたそうです。

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菱餅の色にも意味がある?

緑、白、桃色を見るとひな祭りを感じられますよね。これは菱餅にその色が使われてきたからだと思いますが、この色にも実は意味が有ります。

元々桃の節句では、香りが強く、邪気を祓うと考えられてきたを使ったヨモギ餅と、子孫繁栄と長寿の力があると考えられていたひしの実が入った白い餅を食べていたそうなんですが、明治頃からこれら二色、二つの餅に加えて、山梔子(さんしし・クチナシの実)が入った赤い餅(実際には桃色)を加えて三色になりました。

赤色は邪気を祓う、魔除けの色として欠かせない色ですし(神社の鳥居など)、さらに桃は、邪気を祓う不老長寿の実として考えられてきたこともあり、よりお祝いの意味合いが強くなります。

山梔子や桃の種の桃仁、ひしの実の菱実(りょうじつ)、そして蓬の葉の艾葉(がいよう)はどれも漢方の生薬として今でも使われています。

●赤:桃の花のイメージ。山梔子(クチナシの実)。清熱瀉火・涼血解毒~解熱、利胆、止血、解毒、鎮静、降圧/魔除け・厄除け

●白:雪のイメージ。菱の実、菱実:滋養強壮、解熱/子孫繁栄、長寿

●緑:新緑のイメージ。蓬:艾葉~温裏、止血、止痛、安胎作用:胎動不安を抑える/魔除け・厄除け

そして白い雪がとけると、新緑と花も咲き乱れる。そんな季節を表しているそうです。いやぁ~昔の人は風流で、そして何よりも粋ですねぇ。

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桃は邪気を祓う

桃の種、桃仁は、血の巡りをよくし、シミや目の下のクマの改善、美肌にも良く使われる生薬です。その他、生理痛や月経困難、便秘の改善にも使われ、女性に優しい生薬です。さらに、中国では、産後、桃仁を使って子宮の中に溜まったものを出しきれいにするときにも使われているそうですよ。

そういえば昔から桃は、邪気を祓うとして信じられてきたのですが、それがもとになり、鬼退治をする桃太郎のお話が出来たと言われています。余談ですが。

三月三日の桃の節句、スーパーには、甘酒もひな霰もならんでいますが、今年は、ヨモギのお餅と、桃の花をお酒につけた「桃花酒(とうかしゅ)」など手作りしてみてはいかがでしょうか?