『基礎体温』からわかること

基礎体温をつけよう

基礎体温は一般的に、必要最低限のエネルギーしか使っていない時の体温のことで、起床時の安静な状態で測定した体温の事です。なので、できるだけ目覚めて直ぐ、極力動かずに布団の中に入ったまま計る体温なので、トイレに行ったり、朝食を食べたりして、動いてしまった後や、夕方頃に計った体温は正常な基礎体温とは言えません。

また、基礎体温は連続して6時間以上の睡眠をとった後に計ることも大切です。もし寝不足をした場合は、基礎体温が高くなったりと影響してしまうので、基礎体温表に"寝不足"や"寝るのが遅かった"などと書き加えておきましょう。また、計り忘れてしまった時は何も書かず、線を繋げないようにしてください。

基礎体温に記入すること

基礎体温表には、月経周期や月経期間、月経量、月経痛の有無や強さ、またはその他の腹痛などの有無、不正出血の日数、オリモノの増減・匂いや色など、性交渉の日、飲んでいる薬やサプリ、カゼ・発熱などを記入してください。またもし可能なら前日の飲酒なども記入することで、なぜ体温の上下があったかなどがわかり後で見返した時に参考になります。

基礎体温の基本

■基礎体温は、生理周期が25-35日の周期で来ていて、体温が二層になっていれば、ほぼ排卵されていると推測できます。排卵されていればプロゲステロン(黄体ホルモン)の作用により、黄体期に体温が上昇し、低温相と高温相の二相性を示します。

■月経から排卵までの低温期は、概ね36.5℃以下の36.3℃前後で推移し、高温期は36.7℃前後が望ましいとされています。

■低温期と高温期の差は大体0.3℃から0.5℃ぐらいが理想的です。0.28℃以上なら正常範囲内と考えることが多いです。

■低温期と高温期は14日間ずつあるのが理想です。排卵されているであろう期間は、3日間ほど。低温期から高温期に切り替わる期間で、オリモノの量が増える時です。

■低温期が36.5℃近くまたはそれ以上と高い日が続く場合は、良い卵がつくられていない可能性も考えられます。ただし年齢が若いと熱がこもりやすいので、その限りではありません。そのほか、内膜症や筋腫、排卵誘発剤の影響でも低温期だけでなく、高温期も高くなることがあります。

■低温期から高温期への移行期(排卵期)は、4日間以内にとどまることが望ましく、段階的に5日もしくはそれ以上かかって高温相へ移行する場合は、排卵がスムーズにいっていない可能性が考えられます。
画像の説明

子宝漢方相談で良く見られる基礎体温パターン

①低温期が長い
低温期が長く、月経初日から14日以上低温期が続く場合は、卵の発育が弱く、良い卵がうまく育っていない可能性があります。中医学的には生殖エネルギーの低下による冷え、疲労、肝の機能低下による気の巡りの低下、神経質な性格やストレス、イライラ、偏食、ドロドロとした流れにくい血、排出しきれていない不要な水分などの問題が考えられます。

②高温期が短い
高温期が短い場合(12日以内)を、中医学では、生殖エネルギーの低下による冷えや疲れ、体が本来必要としている量の血が足りていない事による栄養不足や月経量の減少、子宮内膜の薄さ、生体エネルギーの弱さなどが原因として考えられ、西洋医学では、黄体機能不全、卵巣機能低下などが原因として考えられる。

③高温期がだけ低い
高温期がだけ低い(36.7℃以下)場合は、卵巣の機能低下、エネルギー低下、冷えや足腰のだるさや痛みがある場合は、生殖エネルギーの低下または、臓腑の機能低下や栄養不足などが考えられます。

④低温期が短い
低温期が短い(12日以内)の場合は、状況は芳しくないです。良い卵を育てる力が残っていない、必要な栄養に富んだ潤いが足りてい無い、身体の根本的なエネルギーや生殖に使えるエネルギーが尽き掛けている、血の不足による冷えや臓腑の栄養不足、潤いや血の不足からくる総体的な熱などの可能性があり、全体的に「不足」の状態です。

⑤低温期が高い
低温期が高い(36.5℃以上が続く)のは、排卵誘発剤(クロミフェンなど)を使った影響や、内膜症などの炎症や筋腫などの影響によるもの、栄養に富んだ潤いの不足、血の不足による栄養供給不足、潤い不足から来る相対的な熱などの可能性があります。

⑥低温期から高温期への移行が遅い
高温期への移行に4日以上かかる場合、スムーズに排卵できていない可能性があります。中医学的には、気の巡りの低下、血の巡りの悪さ、卵子を排出するエネルギーの不足などが考えられます。その他、卵胞の状態が悪く、良い卵を作れなかったことも考えられるので、排卵期だけでなく、低温期(卵胞期)にも目を向ける必要があります。

⑦基礎体温が全体的に低い
基礎体温が全体的に低いのは、冷え、腎のエネルギー不足、血の不足による栄養供給不足や冷えが原因の可能性があります。

⑧基礎体温が全体的に高い
基礎体温が全体的に高いのは、熱が篭っていると考えます。これは余分なものやストレスが溜まっていることにより熱がこもった場合と、それとは逆に、栄養に富んだ潤いが不足し、熱を制御できていない相対的な熱の場合があります。

⑨基礎体温の変動が激しい
基礎体温の変動が激しくギザギザしていて、1日おきに0.3℃前後の変化がある場合は、神経質な性格や、イライラ、ストレスなどにより、肝の気を巡らせる機能が低下し、気の巡りが鬱滞した状態と中医学では考えます。またプロラクチン値が高い状態でもこういったギザギザの体温になりやすいです。

⑩一層性
一層性の高温期が無いパターンは無排卵あるいは無月経の場合に見られます。多嚢胞性卵巣(もしくは多嚢胞性卵巣症候群)の場合も排卵しておらず、一層性の月経が見られます。病院で検査をして、排卵が確認されない場合は、自然妊娠は不可能です。

中医学ではまずは理想に近い月経周期を作り出すために、腎と呼ばれる生殖エネルギーの源を強化し、血行を良くする対策をとります。

上記のパターンは、わかりやすく特徴を書いたものです。実際には周期ごとに違うパターンがみられたり、複数のパターンが重なりあったりしていることが多くあります。その他の症状と合わせて考える必要がありますので、気になった方は専門家に是非ご相談くださいね。